優しさは優しさによって醸成されるのか ある病院の対応
2019年 09月 15日
母がお世話になったのは車で10分ほどの場所にある、聖マリアンナ医科大学病院である。
外来で検査と通院が定期的にある。
血液検査100人以上待ちという混雑ぶり、午前中のロビーは駅のコンコース並みである。
違う事といえば、ステッキ使用率と車椅子使用率が抜群に多いこと。
受付には係りの女性やシスターが立って来院者に対応している。
レントゲン検査室を聞くと
「この下の1階なります。まっすぐ進むとエレベータが右側にありますので、ご利用ください。」
血液検査の看護師さんは
「ステッキをお持ちのようなので、止血のテープを貼っておきますね。ゆっくりでいいですよ。気を付けてお立ちになってくださいね」
外来・会計・検査・・・どの受付もごったがえしているのに、ひとりひとりに向き合って対応してくれる。こ
こに来ると、聞けばなんでも親切に教えてくれるという安心感がある。
この老ご夫婦、無事におうちまでたどりつけるかしら?という方々もずいぶんみかけるが
この病
この空気の中では病院スタッフだけではなく、来院者もお互いに優しくなる。
エレベーターのドアを抑えて待っていてくれたり、ステッキの方も車椅子の方に場所を譲ったり、待合の席を譲ったりと、自分の出来る範囲いっぱいの気遣いがあちらこちらでみえる。優しさは優しさを醸成するのかもしれない。
病院とはこういうものだと思っていたが、知り合いのお見舞いに他の病院に行った折、そうではないことを知った。
「私、今忙しいから・・・」と言外にある対応に心が委縮した。
あんつあんから「人間は競争が脳を刺激して成長してきた」と興味深いコメントをいただいた。