甘くみてはいけないヨルダン・イスラエルの旅⑥ペトラの月
2018年 12月 10日
やっと入り口に戻り、広場に出ればお土産店が並んでいます。
アラブの男性が頭に捲いている赤白のマフラー?いや赤白ではなく白黒がいいかしら、あらモスグリーンのバージョンもあるのね・・・店を一軒一軒覗きます。
ここヨルダンでは売り込みを一度断れば、インドや中国のようなしつこさはなくひとりでも安心して見てまわることができます。
買い物となれば元気が復活してきました。
中を覗いて棚にぎっしりと並んでいるペイズリー模様のストールをみつけてしまいました。
別室に連れていかれ控えめな価格交渉の末、我が家の留守番女性たちのお土産と自分用に4枚のパシュミナ(偽物っぽいとわかっていたけれど)のストールを買いました。
最後に、「こんなに買ったのだから私にプレゼントは?」と言ってみたら、ピンバッジをひとつくれました。
店のお兄さんがとても機嫌が良かったのを見ると、かなりぼられたのかなとも思いましたが、これは旅の税金と納得して店を出ました。
ホテルに戻って、今夜のスケジュールのペトラ・バイ・ナイトとはなんぞや?と確認してみると、なんとまたあのエル・ハズネまで行くらしい・・・・えええ、またあそこまで歩くの?
さすがにキャンセル続出で半数に減った参加者と道の両側の紙ランタンをたよりに歩くうちに、暗さゆえ皆さんとはぐれてしまいました。
すでに座るところもないほどの人の中にやっと席を探してゴザに座り、暗くて誰が歌っているのかもわからないベドウィンの唄を聞きました。
唄が終わるといよいよエル・ハズネのライトアップです。
プロジェクションマッピングやレーザーもなく色が変わるだけ、まあこんなものですね。これで終了です。
携帯の懐中電灯をかざしながらのまたひとりの帰り道、ふと見上げるとシークの割れ目から煌々と輝く満月が人々を見下ろしていました。
ペトラ遺跡は断絶してしまった文化であり、接点を見つけることができないままに1日歩きまわりましたが、初めてこの月を通して古代の人々とわずかな想いを共有することが出来た気分になりました。
この日の歩数、2万7000歩、甘くみていたのですペトラ遺跡を!
南米やアフリカまで廻っているこの旅の仲間も、これほど大変だったのは初めてとおっしゃっていました。
それなのに、私は今またあの遺跡を歩いてみたいなと思っているのです。
不思議な魅力が忘れられません。