震災を忘れない 仙台、宮城の旅(2) 仙台のタクシードライバー

仙台市内では、どのタクシーの運転手さんも優しかった。
話し方もそうであるが、運転がおだやかである。メーターを下ろしてから、雪道を歩き安い場所にユータンをしてくれた。
売茶翁(ばいさおう)という和菓子屋さんがあり、ここには毎日朝のうちに売り切れてしまう名物どら焼きがある。どうしてもあんこ好きな母に食べてもらいたくて雪道をタクシーで向かい、9時半の開店を待った。二番乗りであった。

電話なし、予約も一切できず、もちろんお取り寄せも出来ないから、行くしかない。

趣きのある店である。
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小池真理子の小説「水の翼」の中にも出てくる。主人公の女性がそこはかとなく心を寄せる若い男性とここに着て抹茶とお菓子をいただくというスティエーション。
私の場合、若い男性をともなっていないので、お買い物だけ。

たくさんのドラ焼きをかかえたまま、タクシーで青葉城址に向かった。
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今、工事中で東北大学をぐるっと回らせてくださいという。そして、
「お客さん、優しいね」と
「えー、そうですか、わかりませんよ本当のところは」と答える。
「喋り方を聞けばすぐわかりますよ」と
「普通なら我々は女性と話をする機会はあまりないのに、この商売をやっているとこうしてお話ができるからね」
「あー、そういえば他にはホストくらいですかねぇ、女性と話す商売は」とわたし。
余分なことを言ったとすぐに後悔した。
「私は70歳になるけれど、こうして仕事がしていられて、女性と話ができるから、タクシーは良い仕事です。
ああ、ここが東北大学の工学部ね」と途中で案内もいれてくれる。
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降りぎわ、運転手さんは
「お客さん、元気でね、元気でね」と何度も言う。
何故「気をつけてね」ではないのだろう、「元気でね」と言われたのは初めてである。
もしかしたら震災を経験して、目の前でたくさんの人の運命が変わるのを見てきたから・・・・

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わたしは、まだまだ元気よ~と雪の木立の中、戻っていくタクシーを見送った。
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by shinn-lily | 2013-03-13 23:32 | 日本をめぐる | Trackback

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