強さと優しさと弱さの間で

映画はオーディションで選ばれたダンサーのこの言葉で始まります。
[生きていくって苦しいことばかりじゃない?だから生きているって証がほしいんだよね。THIS IS IT]
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マイケルジャクソンの曲は聴いていた。
いい歌だと思ってはいたが、伝えられる奇行のイメージの方が大きく、偏見から本当のことを見落としていた。
今回この映画をみて、感動した。
なんというダンス!なんという歌声!
生きていて欲しかったと思った。

舞台を創りあげていく中からみえるマイケルは純粋で、強くて、とりわけ優しいかった。そして哀しかった。
これほどの切れのいいダンスを50歳の身体で踊るということは、陰でどんな努力と無理、そして痛み止めが・・・もう、休んで!というほど。

スタッフに注文を出す時、マイケルは言葉をひとつづつえらび
「これは怒っているのではないのだよ」とそれはそれは優しく子供に語りかけるように話す。その優しさは2時間の映画の中でずーと続くものだった。スタッフだけではなく見ているわたしたちにも。
それでいて自分の動きは大変するどい。
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スッタフのマイケルにささげる熱意とこのマイケルの天才的な才能と優しさの中で公演の準備は確実に進んでいた。
生きていて欲しかった。

マイケルは幼児虐待をしていたと言われるが実際には世界中のたくさんの子供をサポートしていたと聞く。
環境についても「誰かがやるって、誰?」「自分がまず始めなければ」と訴る。
どんなに偏見の目で見られても、世界中の人を愛し続けた。
その意味ではマイケルは強かった。それでも肌の色をかえなければいられなかったマイケルはやはり弱かったのだろうか?強さと弱さと、この両方が私たちの心になにかをこれからも訴えつづけるのだろう。

感動は力になる、今日この映画を見ておおきな力をもらった。
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(写真はマイケルジャクソンアメリカ版公式HPからお借りしました。)










実は、この映画を見たのは今日で2度目
数日前にレイトショーで見終わった時、83歳の母が「素晴しかったわ。もう一度見に来るわ」と言った。
私はといえば、朝から、研修、会議、問い合わせでめいっぱい走りまわったあと、音楽を聴きながらうつらうつら、
それではと本日2度目の鑑賞、

映画が終わると
一度目は会場から拍手があがった。
二度目はすわったままマイケルの世界にひたる人がたくさんいた。

もしまだマイケルジャクソンに偏見をもってその音楽を嫌う人がいるならば、まずは見て欲しいと願うのです。
Tracked from みみずをめくる冒険 at 2009-11-24 09:25
タイトル : THIS IS IT
「まるで教会だよ」 監督のオルテガが、マイケルに向かって楽しそうな表情でそう言う場面がある。 撮影現場が、ロックンロールを賛美歌代わりにした教会だとオルテガは言ったわけだが、僕も、映画を観ながら同じ印象を抱いていた。 コーラスラインさながら、出演者達は互いに心の手をつないで、それぞれの人生を謳いあげる。 その横のラインに、スポットライトのように天から光が降り注ぐ。 横のラインと縦のラインの交わった位置、光の中心にマイケルがいた。 「はぁ? マイケルジャクソーン?」 語尾を上げなが...... more
Commented by yumiyane at 2009-11-15 01:00
行ったんですね。良かった!って誰もが言うから、是非行きたいと思っていましたが、2週間のうちには行けないなあって、残念に思っておりましたら、延長の情報。助かった、という思いです。
それで、誰と行ったのかな?って文章を読んでいくうちに、
えっ?お母様。 なんて幅広い、歌舞伎からマイケルまで。素敵です。
Commented by mimizu-1001 at 2009-11-15 13:32
若い頃にはディスコにも行きましたが、基本的にダンスミュージックには興味がなくて、マイケルジャクソンにもまったく興味がありません。
でも、shinn-lilyさんのこの記事を読んでいると、THIS IS IT、、、ですか?
DVDになったらレンタルしてみようかなという気になりました。
映画でも本でも何でもそうですが、「この人が薦めるのなら」というのはありますね。
もちろん逆のそれもあって「こいつが観てる(読んでる)ようなもんじゃ」というのも(笑)

「世の偏見と戦います」とか言う人のほとんどは、自分を正当化することに終始しているだけのような気がします。
shinn-lilyさんの記事を読んでいると、マイケルジャクソンはそんなことを声高に叫んだ人間ではないような気がしました。
誰がやるんだ?というあたりに、それを感じました。
Commented by shinn-lily at 2009-11-15 21:59
yumiyaneさん

確か今月29日までだと思います。アメリカでも見れるのでは?
言葉は少ないし、わかりやすいから、yumiyaneさんなら現地で見るというのも素敵ではない?

母がもう一度みたいというのに驚いて「本当に?」って聞いたら「これを見たら、誰だってそう思うでしょ」って普通に言ったので、二度びっくりでした。母の好奇心にはとことん付き合おうと思ってます。
Commented by shinn-lily at 2009-11-15 22:19
mimizu-1001さん

そうおっしゃってくださるのでは、責任重大ですね。
出来れば、大スクリーンでと強要したいところですが(笑)
私もあまり音楽には詳しくないし、マイケルの音楽がどうのこうのと言えるわけではないのですが、理屈抜きに伝わってきました。ダンスミュージックよりやはりバラードの方が好きですね。

この映画にしても制作の意図があって、ありのままのマイケルがそこにいるわけではないでしょうが、見た後は前よりは理解が深まりました。
逆に言えば同様にこういうことってたくさんあって、マスコミのフィルターでモノを見ていく怖さ、ホンモノを見抜く難しさを感じました。
触覚を磨かなければ、みみずすましさんのように!
Commented at 2009-11-17 01:29 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by irihinidefune at 2009-11-17 10:11
私はマイケルが大好きというほどに
彼の音楽を知ってるわけではありませんが、
いつもマスコミからおもしろおかしく、時に深刻に伝えられてる
過熱報道を見るたびに、かわいそうな人だなーと思ってました。

そしてマイケルの死。
マスコミの賛否転換の早さ。。
「こんなに素晴らしい人だったら、
なんでみんな生きてる時に大事にしないの?」
と、思うのは私だけでしょうか?
生前は異人扱いされてたマイケル
亡くなったらたちまち偉人
マスコミのこの扱いには、ちょっと切なさを感じていますね。

私の周りのたくさんの人がこの映画を見に行ったようです
そしてみんな口をそろえて「よかった、絶対に見て」と…
この映画を観て初めてマイケルを知れた人も多かったそうです。

少しでも本当のマイケルを知れるなら
時間がとれたら
出来れば映画館で見たいですね^^
Commented by eaglei at 2009-11-17 21:16
マイケルのダンス・ミュージックはあまり好きでなくて、
おとなしい曲が好きです。
ヒューマニズムに溢れた曲は、もう最高~!

夏(8月10日)に記事を書きました。
ttp://eagleai.exblog.jp/11707116/

↑hを先頭に足してね。
Commented by shinn-lily at 2009-11-17 21:48
鍵コメ様

了解いたしました。一両日中におうかがいいたします。少しおまちくださいね。
Commented by shinn-lily at 2009-11-17 22:04
irihiさん

お体、復活なさいましたか?

私も、恥ずかしくも異人扱いにしていました。
可愛そうだと見ていらしたirihiさんは、マイケルに近かったのですね。
ロスに行った時に現地ガイドでさえ、通っていた小学校を案内しながらその奇行ぶりまで説明してました。
もっと生きているうちに、近づいておけばよかったと思いました。
急逝しなければ、この映画も出来なかったわけですから、今でもマイケルの偉大さは知らずにいたであろうことが、なんとも皮肉です。
死をもって世界中の人々にメッセージを送ったのですね。
私の手元にあるCDは娘がおいていってくれたものでジャケットの姿は整形前、縮れ毛、肌の色は黒い、映画のマイケルとは全然違う姿で見ていると複雑な気持ちになります。
本当のマイケルの気持ちはとてもその身にならなければ理解できないとは思いますが、少なくても彼が残した遺産、贈り物をすなおに心で味わいたいと、何度もCDを聴いています。
Commented by shinn-lily at 2009-11-17 22:38
eagleiさん

8月10日へ行ってきました。WE ARE THE WORLDは映画ではなかったです。残念です。
私のもっているCDは現地廉価版?らしく、歌詞がついていませんので、今度ネットでゆっくり読み込んでみましょう。
映画を見た後は曲のひとつづつに映像も重なりますので、いっそう印象的です。
I CAN'T STOP LOVING YOU では、喉を暖めるだけといいながら思わず歌いこむシーン、それをスタッフが聞き入る、歌い終わり、恥ずかしそうに、歌うつもりなかったのにと。そしてパートナーには君は歌っていいのだよと心使いを見せる、・・・ひとつひとつの場面が唄に重なります。
どうですか?見たくなりませんか?(笑)この手のプレゼンを会社のお昼休みにやりましたので、同僚の何人かはきっとワーナーマイカルに行くと確信しているのですが(笑)
いいものは、一緒に気持ちを共有したいから。ぜひ、お母様にも!
そうそう「沈まぬ太陽」もみましたよ。タイムリーな内容、面白かったです。
鈴木京香さんみたいな奥さん、みんな欲しいでしょうね・・・なんて、へんなところに感じ入りました。
Commented by eaglei at 2009-11-18 23:01
さっそく会社の帰り道に、
ワーナーマイカル・シネマに寄ってしまいました(笑)
観ましたよ~^^

感想を、いつか記事に書きますね。
Commented by shinn-lily at 2009-11-19 18:16
eagleiさん

私のプレゼンテーション能力、なかなかでしょう(笑)
映画だけではなく、食べ物のリポートは会社でも定評があるのですよ。
みんな食べたくなってしまうのですって(笑)

それで風邪をひかれてしまって、結果、申し訳ないことに・・・。
どうでしたか? ご期待に添えなかった場合は責任とれませんが・・・
記事を楽しみにしています。
Commented by mimizu-1001 at 2009-11-24 09:28
THIS IS IT
行ってきました。
たしかに、DVDじゃわからない感動があるように思います。
いい映画の紹介をありがとうございました。
というわけで、TBさせていただきました。
よろしくです。
Commented by shinn-lily at 2009-11-24 15:06
みみずすましさん

わー、嬉しいな、行ってくださったのですね。
のちほど、そちらへうかがいます。
Commented by mimiwawaromo at 2009-11-25 17:53
より、見てみたくなりました!!
亡くなってから、より、ヒトのすごさって多くのヒトに認められるのですね
Commented by shinn-lily at 2009-11-25 23:27
mimiwawaromoさん

お元気でしたか?
亡くなってからこの人の偉大さを知ったことが、恥ずかしくもあり残念でもあります。
金曜日までです。近くのシネコンでは本日レディースデイは完売だったとの情報も。
ぜひぜひ、若い素敵な感性をもったmimiwawaromoさんにおすすめですよ。
私、4回目を見たいくらいですから。
by shinn-lily | 2009-11-14 21:51 | 興味 | Trackback(1) | Comments(16)

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