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橋本治という行き方


「本」というものは、「他人の世界観を目の前にして、それを理解するために自身の世界観を修正する」というような、とんでもなくめんどくさいものである。「学ぼう」という意思、「自分はこれを学ばなければならない」と思う謙虚さがなければ「本を読む」ということは可能にならない。「本を読む」にはそういう厄介さが中心にある。

又、
「本なんか読まなくて大丈夫」と思う人達は、自分の中の「出来上がってしまった世界観」だけで、なんとかやっていける人達なのだ。そして現代ではそこから問題が生まれる。なにしろ、イラク戦争は、「異質な世界観のぶつかり合い」でしかないからだ。
 私は現在の問題の多くが、「異質な他人に対する想像力の欠如」を原因にしているとしか思えない。そういう意味で、「他人というテクストを読む」が出来にくくなっているのだがそれはつまり、「本をちゃんと読めない」と同じなのだ。だからこそ、「本は要る」のだ。

橋本治という行き方 橋本治 朝日新聞社寄り「本というもの」より

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なにしろこの本は難しい。2001年から2005年までに書かれた約40の文章が納められている。一編はエッセーの長さだが、個人的にはエッセーというくくり方をしたくない。教養について、批評についてに多くさかれている。
ふんふんふんと読んでいくと・・・もちろんすぐに理解できるわけではないのだが・・・最後の一言でガンーンとやられる。
つまり最後の瞬間に私の理解能力を超えてしまうのだ。
ならば読まなければよいのに、やめられない。

引用した文章「本というものは」は私にとって身近な題材だ。
何度か読み返してみた。
「本」というものは「異質な世界観と出喰わす衝撃」でもある。
とも書かれている。
私が本を読むのが好きなのはまさしくこの「異質な世界観と出喰わす衝撃」を求めているからだ。
しかし、こうも書かれている。
本を読むことがもっぱらに「楽しみ」である人達は、読むことが苦にならないものばかり読む。
とも書かれている。

いえいえ、橋本治様
引き続きご著書「橋本治という考え方」朝日新聞社刊を読んでいます。
これがまたまた難解なのですが目が離せないのです。
by shinn-lily | 2017-04-02 15:15 | | Trackback

笑顔でフィィト!


チンパンジーの研究家で、京都大学日本霊長類研究所、松沢哲郎教授の著書「想像する力」の中で人間とチンパンジーだけが、赤ちゃんの頃からよく笑うとある。

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特に人間の赤ちゃんは未熟で自立できない状況で生まれてくるので、笑顔でまわりを魅了し、まわりの人々から支援を引き出すという説が語られていた。
そう言われてみると赤ちゃんの笑顔に魅了されいくつもの手がさしのべられる。

赤ちゃんの笑顔だけではなく、人の笑顔、話し相手の笑顔はなんとも心地良いものだ。
笑顔になれるのは心掛けしだい、おまけにお金もかからない、
こんないいものはない。

時には、きついことを言いながら、口角をピツとあげて笑顔をつくるという小池都知事のようなやり方もある。
仕事場で主張すべきことは主張しなければならなくても、顔まで怒っていては主張の効能は半減してしまう。
「私は冷静にものを言っているのよ」と言葉の最後に笑顔をプラス
つくり笑といえ、気持ちに度量がなければ、なかなかむずかしい。

こうして笑顔礼賛とはいいつつ、実は最近稀勢の里関の笑顔のない顔にぞっこんだ。
勝っても「どうだ!」とでも言いたげな顔をするだけ
優勝を勝ち取るまで、勝負が続くのだから、緊張感と闘志が笑顔を抑えるこの世界、
1点取ってチーム全体で喜ぶサッカーや野球とは、同じスポーツといってもずいぶん違う。
例え勝っても喜びを抑えて敗者に慮る伝統、
たよるものは自分だけ、孤独な戦いに笑顔はご法度、
それなのに、やはり心の笑顔は、私たちにしっかりと届いてしまう。
にわか稀勢の里ファンになった。

今日は小学校の終業式だったか、
早めに学校から帰った子供たちが満面の笑顔で満開のこぶしが咲く公園の中を走りまわっていた。
いろいろなことがあっても、今年もそれぞれの人にまた春がやってきた。
ミモザが終わり、

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ぼけの花が満開になり

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スィトピーがぐんぐんのびて、もうすぐその笑顔を見せてくれそうだ。

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by shinn-lily | 2017-03-22 23:11 | 大切な時 | Trackback

アリラン峠の旅人たち


旅芸人、行商人、キーセン、巫女、白丁、鎮魂にたずさわる人々の末裔
細々とその技を残し、今も世の中の片隅に生きる人々を取材した雑誌「根の深い木」に連載された記事36編のうちから
相補版は13篇(内、3篇は続編から),

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続編は11編,合計21編が掲載されている。

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すなわち21の職種が紹介されているのだが、その多くは被差別の民であり、または大きな収入を得られるわけではない人々である。
そうした底辺の人々が朝鮮の文化を支えてきた。
私は、その誇りに接したくてこの本を手にとり、さらに続編まで手にいれることになった。

韓流ドラマの時代物の中でみる旅芸人、例えば人形芝居や綱渡りのシーンの背景にどのような生活は血のにじむ訓練があったか語られている。
その多くは生きていくためにその道に入る。

またキムチ甕つくり、鎮魂、巫女、白丁はその家に生まれ、そのまま生業とする。
世間から蔑まされたその生活の中に人々の強い姿を見る。
また一時は時代の流れからたくさんのお金を得ても、やがて近代化の波にのれず、置き去りにされる職人も多い。
近代化の波に乗らないことを誇りに思いながらも生活は苦しくなっていく。
いつの時代も安寧に生きることは、たやすいことではない。

紙漉きについての記事の中に私が愛する「全州」が紹介されていた。

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訪問したときから韓紙が有名と聞いていたので何枚かインテリア用、あるいはポチ袋を購入してきた。

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韓日交流センターにmeiさんには紙で作ったオレンジとブラックのハンカチームもいただいた。

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韓紙つくりの伝統が全州にあったのは、まわりの山で良いこうぞが採れたことと
全州川の清らかさにあったという。
川の流れを思い出しながら、ハンカチの手触りを楽しむ。

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紙とは思えない良い手触りである。

この本は1994年が初版であるから、技術伝承してきた年老いた人々が今どれほど残っているかしれない。
それでも無形の文化財は語り継がれ、民衆の心へ、
あるいは、民衆の音楽として今も演奏され
形のあるものは、残され、私たちがそのものが放つ感触に接することができる。
こうして生きてきた人々の誇りに国を超えて敬意を表したい。


増補 アリラン峠の旅人達 朝鮮民衆の世界  
   続アリラン峠の旅人達 朝鮮職人の世界

安宇植編訳 平凡社
by shinn-lily | 2017-03-11 16:29 | | Trackback

1917年 読みはじめ 本から本へ


この本を手にとったのは昨年読んだ五木寛之の「百寺巡礼 朝鮮半島編」の中で著者の法頂和尚が紹介されていたのが気になったからです。

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法頂和尚は24歳の時に出家し、その大半をなにものにも囚われない山の中で暮らしました。
物に囚われない、人に囚われない
その心の動きを随筆に綴っています。
しかも、自分が死んだ後はその著作を絶版にするように言い残しました。
生きている証を残さない、その心を知ると読んでみたくなるのが心情です。
翻訳されているものが出版されていました。

「無所有」

1971年に書かれたこの随筆を中心に約50編の随筆に触れることができます。

「断捨離」という私たちが使う言葉は「無所有」という言葉でもう40年以上前に語られていたのです。

人間の歴史は所有史であると語ります。
人も国家も日々たえまなく一つでも多くのものを所有しようとしています。
その所有観念は時には自分の分際をも振り返ることなく浮き足たってしまうと。
人は何も持たずに生まれてきて何も持たずに土にかえるのだから。
物を持たないことで初めて自分の心から解放されてといいます。
法頂和尚はそれを実践しながら暮らしていらっしゃいました。

本当におっしゃる通り、その通りだと思いながら
私にはててもできそうもありません。困ったなぁ。
この年齢になってものを減らしてすっきりした生活には憧れながらも
いろいろと欲しいものがあります。
欲しいという気持ちが日々の生活に刺激をしているようにも思います

法頂和尚が好きな本であるという「星の王子さま」を久しぶりに手にとって読んでみました。

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新年にふさわしい読書時間となりました。

「星の王子さま」を翻訳なさった内藤濯氏は父の友人内藤初穂氏のお父さまでもあります。
その父上のことを書かれたこの本を頂戴しておりました。


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内藤初穂氏には私も何度もおめにかかりました。当時すでに80歳代でしたが、とてもダンディーな男性でした。
後になってわかったことですが、奥様は私の親友のお母様と仲の良い同窓生でもありました。
ご存命でしたらそんな不思議なご縁のお話しも出来ましたのに。
内藤氏のお顔を思い浮かべながら、次は、この本を読んでみようかなと本棚から取り出してきました。
by shinn-lily | 2017-01-09 16:24 | | Trackback

この世は地獄か?


百寺巡礼 海外版朝鮮半島 五木寛之

思いもにもよらなかったことだが、この本を読みながら宗教について考えていた。

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私たち日本人の多くは自分が無宗教だと思っている。
困った時は「神様・仏様・キリスト様」と全ての神様を動員して祈ってしまう。
宗教がいろいろな形でこの日本列島に仲良く存在していることを考えれば、私たち日本の国民は「ノーベル平和賞」をいただいてよいほど心は柔軟である。
しかしよくよく考えれば、無宗教なのではなく多くの宗教が融合した宗教観を持って暮らしていることに気付く。
悪行を働けば地獄に落ちると思うこともあるだろうし、あの世に旅立った時は出来れば天国がいいなとも思っている。お彼岸には墓参りをする。お盆には仏様を家に迎える。
そして京都や奈良などの古都の寺で仏像の前で手を合わせると、心が静まるように感じる。
正月には神社でお賽銭を投げ、クリスマスにはケーキを食べても、結局仏教によりそって暮らしているではないか。

インドで生まれた仏教は中国、韓国を経て日本に伝来した。
ところが、韓国で目にする仏像はあきらかに日本のそれとは違って、人間らしい。

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表情が柔らかい。

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さらに源流にさかのぼれば、その顔つきはより人間くささをともない、そのキャラクターを身近に感じる。
ミャンマーで見たものは、日本の研ぎ澄まされた仏像とはまるきちちがう。

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そんな興味からこの本を手にした。
五木氏は小さい時韓国で育ち、敗戦とともに九州に引き上げてきた。
だから韓国は郷里でもある。
そんな想いも重ね、この中で五木氏の仏教感が語れるところが興味深い。

「私たちすべて、一定、地獄の獣人ではないだろうか。死や、病への不安。差別する自己と差別される痛み。怒りと嫉妬。どんなに経済的に恵まれ、どんなに健康に恵まれ、あるいは幸せに生きていたとしても、人にはいえない悩みを抱えていない人などいなのではなかろうか」

中略

「しかし、その地獄のなかで私たちはときとして思いがけない小さなよろこびや友情、見知らぬ人の善意や奇跡のような愛に出会うことがある。
勇気が体にあふれ、希望や夢に世界が輝いて見えるときもある、人として生まれてよかった、と、こころから感謝するような瞬間さえある。みなとともに笑い転げるときもある。
その一瞬を、極楽、というのだ」・・・本文より


実は私が長年自分の信条としてきた考え方に似ているので驚いた。

「人生はつらいのがあらたりまえで、これが普通なのだ。
だから、嬉しいことや楽しいことがあったら、手をとりあい、大笑いしよう」

でも、いくらつらい時もこの世が地獄だとまでは考えなかった。
いっそう、地獄と思えば、心も軽くなるかもしれない。


アジアの国、仏教国と言われる国を訪ね、あるいは日本の寺で顔やその姿に違いがっても、お釈迦様や仏像の前に立ち、自然に頭をたれ、手を合わせるのは自分の声を聴き、自分と戦うためなのだろうか。
それこそが今の私の宗教観であるのかもしれないと、
この本を読みながらふと考えた。
そういえば、これまで自分の宗教観なんて考えずに暮らしてきたのだ。

今、街はイルミネーションで彩られ、クリスマスソングが流れている。


by shinn-lily | 2016-12-18 23:18 | | Trackback

人と旅と読書 出口治明氏の考え方

人が好きである。
淋しいとか恋しいというのではなく、人というのは実に不思議で、魅力があり、
これまでどれだけの人々と会い、別れ、すれ違ったのかとふと考えることがある。
たわいもないおしゃべりに気持ちが楽になるのは、「頭のマッサージ」と友は言う。
名言、名言と笑いあう。

旅ももちろん好きである。
日常から離れて異文化の空気に浸るのは、人生の楽しみである。
知らない駅で電車を降りて歩くのも旅のひとつで、わくわくする。
自分の目で見て、感じることは、のちに血となり肉となる。

そして本があればいくらでも楽しい時間が送れる。
未知の世界へ、他人の人生へ飛び込むことができる。

この3つの人生の楽しみがいかに大切であるか語る方は60歳にしてライフネット生命を創設した
現ライフネット生命会長の出口治明氏である。

「講演では写真もツイッターもFacebookもご自由にどうぞ、
何故なら私はネットで仕事を始めた人間ですから」

では1枚失礼して

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人間が新しい発想を持つためには、この3つがかかせないと語る。
はい、私もそう思います。


人とは誘われたらまずyes、どんな人ともまず会ってみる
そこから得るものは多いと言う。

旅とは現場に行くということを意味する。
現場に行くと、考えていたこととは違う風景に遭遇する。
仕事もまず現場を見ることが大切だという。


本選びは古典は間違いがない、長い年月を経て残っているものは価値があると。
そして新聞の書評はあてにできると言う。
出口氏も読売新聞の書評委員をなさっているそうで、他の委員の大学教授の皆さんは真剣そのもので書評に取り組んでいるそうだ。
しかし、私はこの新聞の書評が苦手だ。
どうも専門的すぎて、読む気になれない。

出口氏がどんな場所をどんな風に旅をしたか、
どんな本が愛読書か、この本に書かれている。

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この本を読んでいると、出口氏と会話しているようで、楽しかった。
次に読む本は出口氏の愛読書の中から1冊選んでみた。
また、新しい門が開かれる。
by shinn-lily | 2016-09-11 00:40 | 興味 | Trackback

今、世界は? 櫻井よしこさんの講演を聴く

その人は小柄だけど大きな力強い足取りで壇上にあがって、会場を見渡した。
まるで、「みなさんお久しぶり」と知り合いにでも挨拶するような笑顔に、会場は一瞬にして彼女に惹きつけられてゆく。
アップし大きくバックへ盛り上げたお馴染みのヘアー
ベージュのワンピースに黄緑の斜め大きな格子柄に体にぴったりとあった同じく黄緑のジャケット、
上質なベージュの皮、細すぎないかかとのヒールは7センチはあろうか、
全体に品良くしかしかなり華やかな服装だ。一方誇りがあり覚悟のある女性の服装でもある。
こんな風に興味を持ってその姿を見ているうち、1分たりとも時間を無駄にせず、もう本題に入っていた。
資料などもたない。プロジェクターもない。
「今、世界はこれまでの考え方、こうなるだろうという見通しでは見えなくなっている」と。

これまで心のどこかで櫻井よしこさんを敬遠していた。
たぶん、いつも厳しい現実を打ち付けてくるから、そんな現実に目をむけたくないというのが心のうちの本音だ。
この日の講演もまさしく心地良い話などはない。
日本をとりまく緊張感が語られてゆく。

オバマ大統領が「もはやアメリカは世界の警察ではない。他国に軍事介入するよりアメリカ国内を重視する。」という政策を発表して喜んだのは、中国、ロシア、イスラム国である。
ロシアはウクライナに手を伸ばし、中国は東シナ海の領有権を主張し、イスラム国は各地でテロを実行する。
日本の周りの不穏な動き、北朝鮮のミサイル、中国の軍事力増大。
稲田防衛庁長官は胃が痛くて眠れないと語っていたと櫻井さんは言う。
今なぜ日本がロシアと手をとりあいたいのか?
あいまいな韓国をともかくとして、台湾、オセアニア、アジア、インドと手を結び、これにロシアが加われば、中国への圧力包囲網が出来上がると櫻井さんは地図を書いて説明した。
ロシアのプーチン大統領が山口に来て、何を要求し、何を譲歩するか、今注視していかなければならない。

公演が終了するとぐったりと疲労感がでる。
それでもこの本を購入してもう一度さらってみることにした。
それは櫻井よしこさんの肝が据わったお仕事ぶり、潔さに感銘したからだ。

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凛たる国家へ 日本よ、決意せよ
櫻井よしこ著 ダイアモンド社

今、何がおきているか、世界情勢から目が離せない。
by shinn-lily | 2016-09-05 19:29 | まわり | Trackback

株式会社クオンとCHEKCCORI(チェッコリ)


書店をまわってみて外国文学というジャンルで韓国の翻訳本を見つけるのはまれなことです。
距離的にこれほど近い国なのに、またまた遠い国だと実感してしまう瞬間です。韓国を何度も訪れているうちに、絵空事のドラマではなく、小説も読みたいと思う様になるのです。
スペインに行ったらドン・キホーテが読みたくなるように。
もちろんハングルでは読めませんから、翻訳本を探しているときに「株式会社クオン」という会社と出会いました。
この会社が出版している「新しい韓国の文学シリーズ」は実に良心的な仕事だと思います。

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興味深い本の選択、センスの良い表紙、残念なのは価格が高いこと、限られた読者が対象ですからしょうがないですね。ぼちぼちと読んでいます。
このシリーズの第1回配本はイサン文学賞(日本でいえば芥川賞か?)を受賞したハンガンが書いた「菜食主義者」です。
「まあなんと理解しがたい小説だこと」と違和感も持ちながらも、心にずしりと残っていたこの本が今年「ブッカー国際賞」を受賞しました。

また「韓国・朝鮮の知を読む」と言う本はわたしの韓国への興味を、その時その時に満たしてくれるものです。たいくつするとときおり取り出してはぱらぱらとめくります。

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本の紹介文より
「日本と韓国の知識人 140名が集い、日本語圏の読者に向けて韓国の〈知〉についての書物を語る本となっている。各執筆者がそれぞれ 1冊から 5冊ほどの、韓国の〈知〉に関わる書物を推薦し、それをめぐって 2000字ほどを執筆するというものである」。

そこで知る本や作家が、韓国への一歩、また一歩の道を開いていきます。
日本と韓国の文化を支えている知識人の魂が集まった本で、細い糸ではありながら、実はしっかりと両国は結ばれていると感じました。

クオンがと関連するCHEKCCORI というブックカフェが神保町の小さなビルの3階にあります。

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ここにはクオンの本はもちろんのこと韓国の本もあり、お茶をいただきながらゆっくりと本を選ぶことができます。
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韓国に行ったときも書店には寄るのですが、ハングル文字を読むのが困難なのでどこから手をつけて良いかわかりません。


スタッフのアドバイスを受けながら一冊の本を選びました。

書名が読めたから

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たくさん入っているイラストが気に入ったから

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書名は

그러니까 웃어요  だから笑って

この本を見ながら、なぜか良い知らせが2件続きました。
両方とも、心配していたお体具合が良好というお知らせでした。


だから」の訳はこの本を読めばわかるのでしょうか?
とてもこの本が読めるようになるとは思えませんが、やっぱり・・・ああ、読みたい!
by shinn-lily | 2016-09-03 23:28 | 韓国を考える | Trackback

ちょっとだけ余分に支払い、ちょっとだけ楽しむ


アマゾンが月額980円で電子書籍読み放題「Kindle Unlimited」を8月2日に発表した。
まあ!なんと嬉しいことと早速調べてみれば、読みたい本はunlimitedにはなっていない。
コミックや、だいぶ前に話題になったものなど、どうも私のニーズには外れているのだ。
がっかりしているところに、楽天マガジンが380円(税込410円)で電子雑誌約200冊が読み放題のサービスを開始した。
コーヒー一杯で雑誌が読み放題なら、母のためにiPadで読めるように利用してもよいかなと調べてみた。
有難いことに早くも
「雑誌読み放題サービス対決!「楽天マガジン」と「dマガジン」と「Kindle Unlimited」のラインアップを比較してみた 」というサイトがあった。
なるほどねぇ~
これまでは新聞の広告だけみていた文春がドコモの「dマガジン」なら読めるということで、結局アマゾンでもなく楽天でもなく、これまで全くご縁のなかったドコモと月額400円(税別)を契約してみた。
この程度の金額で読みたい時に読めるのならいいじゃない・・・と。
食べ放題は嫌いだが、読み放題という言葉は魅かれてしまう。
なにより本棚に置かなくてよいし、処分の手間がないのが有難い。

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ところが期待したiPadではなかなかサクサクとはいかない。がっかりである。
でも、広告を見てたまに読みたい雑誌があればその程度はなんとかなりそうだ。

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次はパソコンで試してみた。

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これは雑誌をめくるように、気軽に読むことが出来た。

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写真はディスプレーに美しく映える。
これなら手に持つだけで重い家庭画報や婦人画報も覗けるし、今日の料理のレシピも確認できる。

実のところ雑誌といえば美容院でぱらぱら見る程度しか興味がない。
軽く表面を楽しむのには良いのだが、それ以上はなかなか求められない。
契約をしてみたものの、どれだけ利用するかは未知数である。
とはいえアマゾンプライムの音楽聴き放題ビデオ見放題のように、内容的には不満足だが

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ちょっとだけ多く支払うとちょっとだけ楽しむことが出来る世の中になった。
その便利さをセレクトして、大きな期待を抱かずにちょっとだけ楽しむのも悪くはないかもしれない。

それにしても興味あるお誘いが世の中には溢れている。
何を選択するか、これがまた悩みの種だ。なにしろ1日は24時間しかないのですもの^^


by shinn-lily | 2016-08-11 22:41 | まわり | Trackback

こんなに面白い「ガリバー旅行記」

ガリバー旅行記は誰でもが知っている。
しかし知っているつもりで知っているのはごくわずかなことである。
誰でもの頭の中にある画像はこれだろう。

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                                             画像は映画「ガリバー旅行」からお借りしました。

小人の国リリパット国に漂着して小人に捉えられた絵だ。この時小人は約15センチと書かれている。
丁度ボールペンくらいの背の高さということになる。


ずーと前に神田で古本を買って、最近読みだしてみるとこの本を本棚に置きっぱなしにしていたのがくやまれた。なんでもっと早く読まなかったのだろう。

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この冒険談は17世紀にイギリスのスウィフトによって書かれた。
大航海時代、多くの国が世界を植民地化していた時代でもある。
ガリバーは船乗りでもあり船医でもある。ひと財産作ろうと船に乗り込むのである。

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小人の国リリパットから生還した後、
また航海に出て今度は巨人の国ブロブディンナグ国に、
次は天文と音楽と数学が好きな人々の住む、浮いている島国ラピュータ、
その下にあるバルニバービ国は不毛な研究ばかりしていて貧しい国、
グラブダブドリップ国の首長は使者を一時的に現世に呼び出せる・・・恩恵をこうむり、いろいろな偉人や英雄にあわせてもらう。
ラグナグ国は不死の人間が時々生まれるが、不老ではないのでそのことがどんなに不幸であるかを知る。

そして馬の国フウイヌム国に漂着する。
理性ある馬の国である、人間の形をした、ならず者たちはヤフーと呼ばれ、乱暴で野蛮なため疎まれている。
検索サイトYahooの名称にもこのヤフーのならず者にちなんでいる。("Yet Another Hierarchical Officious Oracle"の略でもある)
ガリバーは言葉を取得する能力にたけていて、2,3年いるうちにすっかり現地の言葉を習得してしまう。すると今度はガリバーからいろいろ情報を聞きたがる。要望に応じてヨーロッパ社会、政治経済、司法について話をするのだが、なんとも人間社会は馬鹿なことをやっているものだという風刺が込められていて、17世紀のこの時代にすでに整備されたヨーロッパ社会をまじめに、しかし滑稽に語っている。
そして欲のために戦う人の話しは悪という概念を理解出来ないフウイヌム国の馬には理解できないのだ。

この旅行記の中に日本人船長が出てくる。
オランダ人船長は意地が悪く、日本人船長は優しくて、オランダ人船長にかくれてガリバーに食物を与えたりしたと書かれている。
そして途中ただひとつ現実の国に立ち寄るがそれが日本なのである。江戸近辺から日本に入り、主君に願いごとを聞かれ、「踏絵を免除して欲しい」と頼む。
長崎に渡り、踏絵を免除され、自分の国へむけて船に乗り込むのである。
言葉がわからないので、長くはいなかったとある。


阿刀田高氏がこんな解説本を出されている。

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阿刀田氏が面白いと書かれていることは、そうそうとうなずきながら、読んだ。
それでも、これを読む時間があれば、自分「でガリバー旅行記」をもう一度読む方が、数倍楽しい!
ともかく、この物語の面白さをどう伝えたらよいかわからない。
もっともっと語りたいことはあるが、あとは興味ある方に読んでいただくしかない。
by shinn-lily | 2016-07-30 23:08 | | Trackback