震災当夜タクシーの長い列に一緒に並んだ青年へ

入社おめでとう

震災当日の夜、タクシーの長い列に一緒に並んだ青年
寒くて、寒くて、気を紛らわすために、おしゃべりして、順番にトイレに行ったり情報収集に行ったり
「ちょっとお願いします」と言って
まわりの人に大きなカイロを買ってきてくれて、みんな暗がりでごそごそお腹に貼ったり、腰に貼ったり
温かい,温かい
その青年、聞けば、朝ご飯を食べただけという
スペインに向けて、空港でおち合うはずのyumiyaneさんと一緒に食べようと思ったお赤飯のおにぎりごを、
「はい、召し上がれ」
「え!非常食持参?」とまわりにびっくりされたが、、細かい事情を話してもしかたがない。
固辞する青年に
「これ入社お祝いだから」
「いただけば」というまわりの声に
「ありがとうございます」と一気に食べた。
もうひとつ、他の人からバームクーヘンの入社お祝いが手渡された。
今日、きっと入社でしたね。


この春、希望に満ちて新しい仕事につける人たちも、希望の就職ができなかった人も
わたしと同じように、この震災で、生きていくことを改めて問うたに違いない。
若者と話していると、自分の世界に入り込み、就職活動によって初めて世間に引っ張り出されたような人が少なからずいる。
もう少し前に広く社会を見ていたらと思う。
自分の世界に入り込むのなら、誰にも負けないくらいおたくになれと言いたい人もいる。
寺山修司が「書を捨てよ、町に出よう」と言ったのは一昔前
今なら「パソコンを捨てよ、町に出よう」と言いたい。
いや使ってもいいから、リアルな町も見て欲しい。
リアルな人間とかかわって欲しい。
たとえ文明の中で成長してきたからといって、人間は所詮弱いもの。
文明がいかに簡単に崩壊してしまうか、わたしたちは今、目のあたりにしているではないか。
ゆとり世代の君達だからこそ、世間の揶揄を吹き飛ばし、逞しく生きていく姿を見せて欲しい!


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大震災の陰に隠れた、新しい年度に社会への一歩を踏み出す若者たちに、心からエールを贈ります。
Commented by whitelacenonyo at 2011-04-01 17:39
そう、今日は入社式ですね。
お赤飯が見知らぬ青年の門出を祝う、
世の中いいお話がいっぱいあるのですね。

青年は今日、希望に胸を膨らませ式を迎えたことでしょう。
そしてあの日のタクシー乗り場で居合わせた周囲の人を
一生忘れないでしょう。

希望のある若い人達が力一杯本領を発揮できる世の中になるといいですね。
私も心からのエールを贈ります。
Commented by keymyall at 2011-04-01 19:51
パールバックの『大地』、、、、中学の時に読みましたが、長かったぁーーーー(笑)
内容は、ほとんど忘れていますが、、、、、

若い人たちとのお付き合いって、何故か元気を貰えるような気がします。
女の子でも、男の子でも、キラキラした瞳を見ていると、こちらも嬉しくなります。
新年度になり、若い力が、社会に出ていき、活性化すると良いですね。
日本は、このまま、沈んじゃいけないし、そんな事になっちゃいけないと思っています。
Commented by shinn-lily at 2011-04-01 22:45
whiteさん こんばんわ

この震災の夜はあちらこちらでこういう人々の交流があったでしょうね。
みんな同じ困ったステージに乗っていたわけですから、ふだんは話はしない人とも自然にお話をしてしまい、助け合いますね。
この青年はとてもさわやかで、採用なさった会社の方は見る目があったと思います。
暗い中の出来事で、お顔はあまり見えなかったのですが、印象だけが
残っています。
これから、どんな人生をおくるのでしょうね。
Commented by shinn-lily at 2011-04-01 22:48
keymyallさん こんばんわ

「大地」読まれたのですか?
私は名前を知っているだけで、手にもとったこともなく、
中学生?すごいですね、読書少女だったのですか?

わたしのまわりの若者たちは技術系がおおいので、わりに寡黙です。
女の子の方が元気かもしれませんね。
若い人たちには、この国をささえてもらわなければなりませんもの、
ふれーふれーです。
Commented by akicosmosA at 2011-04-01 23:21
普通ならだれもが希望と夢を持って笑顔で迎えるはずの入社式
入学式・・・。延期になったり取りやめになったり・・。
賢い若者たちはきっとこの事をきちんと胸に刻み新しい日本を
築いてくれるのではと私は戸惑いと不安の中でもしっかり信じています
寺山修司・・娘が本を持っていたのにはびっくりですが
今の若い人もまだまだ三島、寺山に惹かれるのですね

今回・・バラバラだったというよりそれで生きてこれたみんなが
命と繋がりをしっかり見つめられたような気がします。
ひとりで生きることは出来ても人とのつながりから生まれる喜びは
変えがたいものだとおもいます。
大地・・途中で挫折しました;;
Commented at 2011-04-01 23:40
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by yumiyane at 2011-04-01 23:53
寒空の下に2時間もタクシーを待って並んでいたのですね、可哀そうに。
でも、こんな出会いもあったなんて、、、。あの日は誰にも同じような共通な不安があって、助け合うってこういうことだ、と思えることがあったのではないでしょうか。
私も三茶を過ぎて二つ先にいったバス停で、知らない男の人に、今バス来ますからね、って声かけていましたよ。まあ、このごろは誰にでも声をかけるようにはなっていますが。
Commented by sarakosara at 2011-04-02 11:32
あの日一緒に居合わせた青年、新入社だったのですね。
昨日はどんな1日だったのでしょう。
青年のカイロ、リリーさんのおにぎり、
ここでリリーさんが思っている気持ちがどこかに繋がっているように思えてしまいます。
ものすごい荒波の中に船出するような今年の新入社でしょうが、
なんとかふんばって乗り切ってもらいたいなと思います。
そして私達もまだまだがんばらなくちゃと。
今年は私も色々な意味で船出の年になりそうだけど、
若い人たちともかかわって、がんばりたいなと思っているところです。
Commented by hisako-baaba at 2011-04-02 17:15
新社会人とのおしゃべり、良いですねえ。カイロ買ってくるとは素敵な若者。
パールバック女史の絵本、読みました。深いですね。

震災のセイで就職内定取り消された人たち、何とか早く就職できますように。
Commented by bh2005k at 2011-04-02 18:52
いつもとは違う季節の節目になりましたね、人生のスターラインが こんな春になってしまって ・・・
いつか あの日のことやそれぞれの節目を思い出す時に、人々のあたたかさも 思い出すのでしょうね。
それにしても、気の利く青年ですね ・・・ lilyさんのお赤飯はそんな青年の門出にピッタリのおにぎりでしたね。
きっと、青年くん ご実家のお母さまに話したんだろうなぁ~*  お母さまは うれしかったろうなぁ~! なぁ~んて、思ってしまう私です。

こんな大それた体験ともいうべき震災をうけて、若い人たちは きっとがんばることでしょうね。 
ふぁいと~♪ と 声かけながら、私たちも がんばりましょう!
Commented by uransuzu at 2011-04-02 20:16
今年の新入社員は・・・例年以上に使命感に燃えた目をしているような気がしています・・・
あの大震災をその目で見た若者たち・・・
自分たちががんばらなくては!と思っているようで頼もしく感じています。
「もう・・・もう・・・私は過ぎゆく世代だからね・・・
あとは頼んだよ・・・」
と、ちょっと若い人に甘えたいな~、甘えてもいいかな~、と思っている私です。
Commented by cocomerita at 2011-04-03 08:42
Ciao shinn-lilyさん
あー―いいですね――知らない同士のふれあい
震災が起きなかったら、こういうひと時も起きなかったのかなあと思うとちょっと皮肉だけど
私はね、最終的に世の中をよくするのは、人の触れあい、人のぬくもりだと思っています
素敵な話を有難う
しかし、そのお赤飯のおにぎりはわたくしがいただきたかった 苦ーー!!
Commented by shinn-lily at 2011-04-03 11:17
こすもすさん おはようございます

今年の入社、入学は一段とそれぞれの人生に深く刻まれることでしょう。
なにしろ、入社〇〇年と震災〇〇年が重なるわけで
復興と社会人としての成長の競争です。きっとどちらも力強く進んでくれることを
こすもすさんがおっしゃるように、信じています。

お嬢様、寺山修司も読んでいらしたのですね。わたしたち世代しか知らないと思っていました。わたしも、あの言葉しかしらないのです。
こすもすさんはパールバックも読みかけた・・・それが大事だと思います。手にとってにないのと大違いです。今回彼女の生き方に少し触れて興味がわきました。
それぞれ一人前に生きているつもりでも、そうはいかない、人との関係も改めて考えなおす・・・いい歳して、今更ながら恥ずかしいですが今そんな気持ちです。
Commented by shinn-lily at 2011-04-03 11:18
鍵コメさま おはようございます

そうだったのですか・・・並びますよ、大丈夫かしら、この日のタクシーよりは早いと思いますが。
京都、そう一番良い季節ですね、去年は出かけたのに今年はとてもとても・・・、私の分まで楽しんでいらしてね。
Commented by shinn-lily at 2011-04-03 11:19
yumiyaneさん おはようございます

こうしてみなさんと話していたので、並んでいる時間は苦にならなかったのです。
ひとりだったら、つらかったのかもしれないですが。
それに246を歩いているyumiyaneさんを思い浮かべていましたから。
実は、みんなそれぞれ事情を抱えて帰宅をしようとしている時、遊びに行く自分がタクシーを羽田まで独占するのが、心苦しくなって・・・迷い迷い待っていました。
それでもyumiyaneさんの分はまだ空港で食べてもらおうと、おにぎりとってありましたよ(*^_^*)

こういう時、日本語が通じてたすかります(笑)
スペイン語しか通じなかったら、どんなに心細かったでしょう。
Commented by shinn-lily at 2011-04-03 11:21
sarakoさん おはようございます

若者はいいですね、そんな風に感じました。
あの調子なら、入社してもまわりのみなさんにささえられ、いい仕事をしてくれると思います。気持ちの根が明るい青年でしたから。
そうそう、わたしたちも立場をわきまえ、若い人たちをサポートしながら、それぞれのステージで頑張り、
日本の復興に少しでもお役にたちたいですね。
ミコちゃんもまた新しいステージに上り、力を発揮してくれることでしょう。
お母さまとしてもも負けてはいられないですね。

Commented by shinn-lily at 2011-04-03 11:23
hisakoさん おはようございます

若いのに、気が利きますよね、この青年。
なんだかその気持ちが嬉しくて、カイロも気持ちも翌日まで
温かかったです。
震災で家を失くした中学生が、この絵本の最後の言葉のように
海はこわいけれど、また美しい海を大切にここで頑張りたいと言っていたのです。
人間の力って凄いなと涙が出てしまいました。
内定取り消しの若者も、就職できなかった若者も、新年度の入社試験が延期で説明会にもいけない若者も、道はひとつではない、道を作っていくのは自分自身だと思って
前に進んで欲しいと願っています。

Commented by shinn-lily at 2011-04-03 11:24
チェイルさん おはようございます

この青年はきっと大切に育てられてきたのでしょうね。
だから、人にも思い遣りがあったのでしょう。
たまたまあったのが、お赤飯のおにぎりというのもなにかのめぐりあわせでした。
いつもは普通のおにぎりをもっていくのですから。
男の子だからお母さんに話すかどうか?
若者にはあの当夜のおにぎりは忘れるくらい大きく羽ばたいてもらいたいですね。
きっと、あの温かさ、たくさんの人にこれから分けてくれるのではないかと思っています。
Commented by shinn-lily at 2011-04-03 11:25
uransuzuさん おはようございます

そうですね、テレビで見ていても、新入社員の目がしっかりと前をむいて、
インタビューに答える姿はもう2,3年のキャリアがあるようにみえるくらいでした。
>「もう・・・もう・・・私は過ぎゆく世代だからね・・・
あとは頼んだよ・・・」

そうなのですよね。60歳を過ぎてから、やはりバトンタッチを考えますね。
いつまでも自分が、自分がというよりも、若い人に責任ある仕事をしてもらわなければ
伸びる力も、そこで終わってしまうように思っています。
若者を信じて、託す、おっしゃるように、これからは少し、若者に甘えてみましょう(*^^)v
Commented by shinn-lily at 2011-04-03 11:26
Junkoさん おはようございます

ずーっと発信し続けてくれてありがとう。
微力でもなにかやり続けなければという気持ちを持ち続ける原動力になります。
緊急の場って、みんなフラットな立場になるでしょ。そうすると人間同士の結びつきってとっても重要であり、普段より結びつけるのだと思います。
ブログもフラットな関係から始まるから、普通では知り合えない人ともお友達になれる、
案外余分なものをそぎおとすと、つながれるのだと実感しました。
各地でこういう助け合いがあったと思う一方
極限の環境で、テレビでは報道されない争いもあるはず
きれいごとでは済まない現実があるから、実はちょっとこういうのupするのに躊躇してのですが。

いつか、スペインで会えたらね・・・みんなでお赤飯食べたい!
母に元気でいてもらわなくては。
Commented by kanafr at 2011-04-04 05:53
義務感でやらなきゃじゃなく、自然にこういう事が出来る青年って素敵ですね。
もうこれだけで日本の未来に希望が持てそうです。

会社でも1年の研修が終わり日本に帰国する3人に社員を見送りました。
「これから頑張ってね!」と声をかける私達現地社員は、いつもより心を込め希望を託し「はい!頑張ります。皆さんも」と答えてくれた3人も、今までにない力強い決意が感じられました。

被災された若者達が、これから何にもやる事ない、できないと希望をなくす前に、政府は仕事を準備してあげて欲しいです。
自分が社会の中の一員になる、役に立つと言う事は収入を得る事も大事ですが、大きな希望になると思います。

「大地」中学か高校になった時に読みました。でも内容はほとんど覚えていません。駄目ですねえ。
Commented by shinn-lily at 2011-04-04 21:33
kanafrさん こんばんわ

そうなんです、今被災した方たちの若者ももちろんのこと、他の方たちの仕事が心配です。
原発のまわりで避難されている方たちの農業や畜産も心配です。
働きたくても働くことを奪われてしまっている状態、ましたや若い人が今希望にむかって社会人になるはずだったこの4月です。

この青年を思い出す時、どういうわけか、kanafrさんの息子さんも思い出すのです。
きっと義務感じゃなくて自然に人の立場に立てる青年というところが同じだからだと思うのです。
こういう青年たちがこのままの気持ちを持って、日本を背負っていって欲しいですね。
by shinn-lily | 2011-04-01 17:39 | 大切な時 | Trackback | Comments(22)

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